注文住宅で大人気の「吹き抜けのある家」。
大きな窓からキラキラと光が部屋中に降りそそぐなんて夢のよう…。
しかも天井は見上げるほど高く、味わったことのない開放感…。
想像しただけで「ぜったいぜったい、吹き抜けにしたい!」と思うかもしれませんが、
吹き抜けの家を建てるなら、注意しておくべきことがいくつかあります。
そこで、吹き抜けのメリットとデメリットを、実例を交えながら紹介したいと思います。
なぜ、吹き抜けにするのか(3つのメリット)
吹き抜けが人気なのは、やはり理由があります。
吹き抜けにするだけで、部屋の印象もずいぶんと変わってきます。
①家中の部屋が明るくなる
陽当たりはいいはずなんだけど、日中、部屋が暗い、こんな経験はありませんか?
陽当たりが悪ければ当たり前ですが、陽当たりはいい。では、窓の位置、壁の色が悪いのか…?
それもあるかもしれません。
しかし、2F建ての場合はやはり2Fのほうが陽当たりがよく、3F建てなら3Fのほうがいいわけです。
つまり、吹き抜けは、太陽の光を「ナナメ上から下に入れる」発想にしたもの。
実例を見てみましょう。すみません、我が家です(笑)
吹き抜けのリビングで南向きの窓です。
これは午前・昼・午後、いつの写真か分かりますでしょうか?
答えは、「午前」です。光が写真右側の壁に反射しているのが分かると思います。
昼は正面に、午後は左側の壁に反射します。
写真でも確認できますが、実はすぐ南に2F建ての家が隣接して建っています。
しかし、南側ギリギリに建てても、吹き抜けにすることで十分な陽当たりと明るさを確保できるんですね。
吹き抜けのおかげで、我が家は一日中明るいです♪
②部屋が広く、オシャレに見える
実際、天井がかなり高くなりますので、目線が変わってきます。かなり広く感じるはずです。
また、リビング階段が丸見えになりますので、階段がかなりポイントになります。
手すりをアイアンにしたり、スケルトン階段にすることでオシャレ度UP、
抜け感も出ていい感じになります。
③どこにいても家族とつながる
もちろんプライベートは必要ですが、家族とのつながりを大切にしたい人には大きなメリットになります。
妻の「ご飯できたよ〜」の声もすぐ聴こえます(笑)
というか、1Fの声や音はかなり2Fに聴こえます。1Fから2Fの様子もよく分かります。
例えば、ママが2Fで洗濯物干してても、1Fの我が子の様子が見れたりするので、
子どもが小さいご家庭でも安心です。
吹き抜けの気になる点は何か(3つのデメリット)
メリットが多い吹き抜けですが、確かにデメリットもあります。
実際に住んで、生活してみないと分からないことかもしれませんので、気になる(質問の多い)
点について書いてみたいと思います。
①冷暖房効率が悪い
吹き抜けのデメリットでよく言われているのが、冷暖房効率。
「冬は寒いんじゃない?」「夏ってちゃんと冷房効くの?」
これ、わたしも心配しました。
メーカーさんに、「大丈夫ですよ」と言われても信用できず…。
エアコンは1Fと2Fに2台ずつつけ、1Fは床暖もつけました。
妻の希望で、薪ストーブもつけました。
結果、夏は1Fのエアコンをつけてシーリングファンを回せば、ちゃんと1Fは涼しくなります。
大丈夫です。2台も必要ありませんでした。ただし、2Fはエアコンがないと夏は耐えきれません。
冬は、エアコンなしで、床暖だけでもけっこう暖かいです。これホント。
エアコンとシーリングファン(夏と反対に回す)があれば大丈夫です。2Fは1Fより暖かくなります。
我が家は、揺らめく炎に憧れ、薪ストーブを入れました。吹き抜けの家にはおススメです。
家中、めちゃくちゃ暖かいです。冬でもTシャツでOKなくらいです。
というわけで、これはデメリットにしなくてもいいくらいのデメリット(笑)でした。
②1Fの音が2Fにかなり響く
これは、確かに響きます。ビックリするくらい響きます。
たぶん、これが最大のデメリットかも…。
夜中に1Fでテレビを観られた日にゃ、うるさくて寝れません!
遅くまで寝ていたい休日の朝も、気をつけないとイライラMAX(笑)
リビングの音はめちゃくちゃ大きな音で響いてきます。
テレビも話し声も、椅子を引く音も、キッチンの音も、ちょっと気をつけないといけません。
③吹き抜けの「窓」掃除ができない
高所にある、大きなFIX窓…。掃除は、諦めてるオーナーさんがほとんどなはずです。
業者に頼むのもちょっと…。というわけで、悩みのタネに。
4,000円程度で市販されているガラスワイパーで頑張るしかないのかな、と思いつつも、
なかなか実行に移せないものです。
そういえば、天井につけたシーリングファンもホコリだらけ…。
あと、掃除のこと考えたら、カーテンよりロールカーテンの方がいいかもしれませんね。
使用する頻度にもよりますが、カーテンほどホコリが目立たないし、見た目もスッキリします。
まとめ
デメリットもありますが、わたしは断然メリットの方が大きいと思っています。
とくに住宅密集地に建てられる方は、「採光」を「直射日光」のみと考えるのではなく、
壁に光を反射させることも計算して、窓の位置や大きさを工夫してみてください。
また、冷暖房効率については、感覚には個人差がありますので一概に言えませんが、
最近の住宅は本当に高気密高断熱になっていますので、吹き抜けでもエアコンはよく効きます。
シーリングファンと合わせて検討してみてください。
以上、あくまで参考ですが、吹き抜けで明るくステキな空間を手に入れてくださいね。